二十四節気「霜降（そうこう）」2025

JUN KOJIMA 著2025年10月23日

┃霜降 – 秋の終章に、ぬくもりを灯して

風が少し冷たくなり、
季節の歩みは静かにゆるやかに。

空気はやわらぎ、
ぐみの実の香りがふわりと漂う。
それは、平安とやさしさをもたらす守りの香り。

【今日の節気｜日常の小さなヒント】

1.からだを温める

気温がぐっと下がる頃。朝晩は一枚羽織り、手足を冷やさないように。
しょうが茶や龍眼（りゅうがん）とナツメの甘い湯で、からだも心もほっと温まる。

2.肌をうるおす

秋の終わりは乾いた空気に包まれる季節。
入浴後には「ゲットウボディクリーム」でしっとりと保湿を。
やわらかく弾む肌を守りましょう。

3.心をととのえる

夜が長く、風が静まる霜降の頃。檜の香りを灯し、ゆっくり呼吸を整えて。
木々の落ち着いた香りが、心に穏やかなバランスをもたらしてくれます。

霜降――
秋の深まりが静かに幕を閉じ、
冬の気配がやさしく訪れる、穏やかなとき。

※上記は台湾の風土がベースの文章です。

┃日本の風土に寄り添う、霜降（そうこう）の過ごし方

霜降（そうこう）は、二十四節気の第18番目。例年10月23日頃に訪れ、文字通り霜が降り始める頃を示す節気です。朝晩の冷え込みがいっそう増し、空気は澄み、木々は色づきを深め、秋の終わりと冬の始まりが静かに交差する時季。日本でも、里山が紅に染まり、朝露がひんやりと頬に触れるような清冽な空気を感じられるようになります。

この頃は一日の寒暖差が大きく、体調がゆらぎやすいのも特徴。外出時は薄手の羽織で体温調整をし、首・手首・足首など「冷えやすい要所」をやさしく温めるのが安心です。夜は温かい飲み物をゆっくり味わいながら、深い呼吸で気持ちのリズムを整え、季節の切り替わりを自分のペースで受け止めることが、心にも身体にも穏やかなバランスをもたらしてくれます。

┃豆知識：七十二候でたどる霜降

二十四節気はさらに「七十二候」に分けられ、霜降の頃は
初候「霜始降（しもはじめてふる）」、
次候「霎時施（こさめときどきふる）」、
末候「楓蔦黄（もみじつたきばむ）」
と移ろいます。まだ雪には遠いものの、うっすらと霜が見え始め、細かな雨が季節の輪郭をなぞり、やがて紅葉が色づきの深みを迎える──そんな秋のエピローグを、静かに感じ取ることができる時期です。